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2008年12月

2008年12月31日 (水)

「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」(エドガー・ライト)

これだけは何とか年内に見ておきたかった「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」。当初日本公開未定だったのだが、心ある映画ファンの署名運動により劇場公開にこぎつけたといういわくつきの1本。監督エドガー・ライトと主演サイモン・ペッグは「ショーン・オブ・ザ・デッド」の名コンビ。「ショーン・オブ・ザ・デッド」はジョージ・A・ロメロのゾンビ映画への真摯なオマージュで泣かせてくれた。

ロンドンで活躍する優秀な警察官ニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)は同僚たちの反感を買い、のどかな田舎町に左遷されてしまう。事件など何も起こらない平和で閉鎖的な田舎町でパワーを持て余すニコラス。そんな中、不審な死亡事故が相次いで発生、単独で捜査を進めるニコラスだったが・・・。

さすがはゾンビ映画のパロディで注目されたコンビだけに容赦ないスプラッター描写が連発される。というか血塗れギャグはさすがモンティパイソンのお国柄と言うべきか。その辺好き嫌いは分かれるであろうが、これは映画マニアなら感涙必至の痛快アクションコメディだ。面白かったー。凝った編集テクニックは往年の岡本喜八ばりの快テンポ。意外な展開を見せるお話も面白いし、アクションも気合入っててサイコー。特にクライマックスの銃撃戦のヒネった面白さは類を見ない。イギリス映画なんで、前作「ショーン・オブ・ザ・デッド」同様にパブで酒飲む場面がいい味を出しているのも好きだ。バックではXTC、キンクス等ブリティッシュロックがガンガン流れるのも楽しい。等など、いくらでも喋りたくなるのだ。ああ、これは部屋で1人で見るんじゃなくて、友人たちと皆でワイワイ言いながら見たかったなあ。

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2008年12月29日 (月)

「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」(樋口真嗣)

 もう1本黒澤リメイクを。樋口真嗣監督「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS見る。これはいくら何でも酷過ぎるだろう。脚本も、演出も、演技も、アクションも、テンポも、音楽も、何から何まで雑で幼稚すぎる。これに比べたら森田芳光の「椿三十郎」は遥かにプロの仕事であったと思わざるを得ない。特にオリジナルをアレンジした部分が全て最悪で唖然とした。オリジナルの名台詞「裏切り御免!」の使い方に至っては・・・。さらにエンディングに流れる主題歌でダメ押し。リメイク版と言うよりも改悪版「隠し砦の三悪人」だな、これは。

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「イースタン・プロミス」(デヴィッド・クローネンバーグ)

 劇場で見逃して悔しい思いをしていたクローネンバーグの最新作「イースタン・プロミス」2007年)をようやくチェック。

  舞台はロンドン。助産婦アンナ(ナオミ・ワッツ)は、出産後息を引き取ったロシア人少女の日記を手に入れる。残された赤ん坊の家族を探そうと調査を進める内に、ロシアン・マフィアが暗躍するロンドンのダークサイドに巻き込まれていく・・・。

 ピーター・サシツキーによるひんやりとした撮影、ハワード・ショアの不穏な音楽。低体温な映像の手触りはまごうことなきクローネンバーグなんだが、いつになく端正な演出には驚かされた。「ビデオドロームに死を!」とかやってた監督と同じとは思えない正統的で肌理細やかな演出ぶり。ロンドンの裏社会とロシアン・マフィアの生態をリアルに描いて、正統派のギャング(というかヤクザ)映画としても見応えたっぷりだ。要所要所に繰り出される残酷描写の鮮やかさには惚れ惚れ。拳銃はほとんど出てこなくて、殺人はひたすら刃物という徹底振りも素晴らしい。

 主演は「ヒストリー・オブ・バイオレンス」に続いてクローネンバーグ作品に連続登板のヴィゴ・モーテンセン。ヴィゴはクリストファー・ウォーケン、ジェームズ・ウッズ、ジェレミー・アイアンズ、ピーター・ウェラーらクローネンバーグ作品に主演する俳優の系譜に見事ハマっている。すなわち爬虫類系というか、頬骨が高く皮膚の薄そうな冷たい目をした男たち。本作の見所はズバリ、ヴィゴ・モーテンセンの佇まいであると言い切っても過言ではない位に魅力的である。サウナで刺客に襲われる場面ではチンコ丸出しで激しいアクションを披露。要所で見せる男気、さらにはヴァンサン・カッセルと漂わすホモセクシャルな妖しい雰囲気には誰しも目を奪われるであろう。「インディアンランナー」以来のファンとしては、凄い役者になったもんだなあと嬉しい限り。

 ナオミ・ワッツはもちろん魅力的だけれど、ヴィゴをはじめとした男たちの存在感が際立っている。強大な父権に頭が上がらない二代目ヴァンサン・カッセルの情けなさ、ボスを演じるアーミン・ミューラー=スタールの穏やかな凄み。アンナの伯父を演じるのは、あれ、映画監督のイエジー・スコリモフスキーだよ。

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2008年12月28日 (日)

「椿三十郎」(森田芳光)

夜、TVでリメイク版「椿三十郎」(2007)見る。オリジナル脚本をそのまま使っての再映画化なので、お話が面白いのは当然。森田芳光は黒澤のリメイクという難題に極めて実直に取り組んでおり、映画そのものはそれほど嫌な印象は無かった(面白かったかどうかはともかくとして)。しかし映像の平坦さ、軽量過ぎる役者陣、迫力の無い殺陣、と何をどう頑張ってもオリジナル版に敵うはずもなく、何であの名作を今さらリメイクするの、という疑問に答えは見出せなかった。

オリジナル版を意識し過ぎたのか、何かというと「ブオオオオーン」という感じの音楽が流れるのが凄くヘンだったなあ。サスペンス映画だからって最近の映画にヒッチコックのバーナード・ハーマンの曲をそのままハメ込んだ、みたいな違和感か。

問題の織田裕二は、冒頭三船を意識し過ぎて無理矢理「豪快さん」を演じていて痛々しかった。もっとナチュラルに若々しい織田三十郎でも良かったと思うぞ。「踊る椿三十郎」みたいになっても困るけど。実のところ、彼なりに健闘していたとは思う。そもそもあのリー・マーヴィンと対等に渡り合える三船敏郎の濃さに対抗しようってのが無理な話だもんなあ。

途中から「ラストのあの斬り合いはどうするのか」とそればっかり気になってしょうがなかった。トヨエツが景気良く血を噴出して死ぬのか?それとも何か別の手を使うのか?オリジナル版ではワンカットで息詰まる迫力の殺陣を見せていたが、さて・・・?そしたら、森田監督は細かくカット割りして二人の太刀さばきを詳細に見せる手法に出た。しかも急にざらついた映像に変えて。ううむ、何だか最後の最後に森田の小手先演出が露呈してしまったようで著しく興を殺がれた。駄目じゃん。

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2008年12月27日 (土)

仕事納め

仕事納め。今年の仕事は今年の内に、とフル回転で頑張ったけど、力尽きた。事務所の大掃除まで免除してもらって働いたのに。「未知との遭遇」のデビルズタワーみたいになった未処理書類の山を残して会社を後にする。

振り返ると、今年はいつにも増して反省ばかりしていた一年であった。自分がこれっぽっちも役に立たない屑みたいに思えて何度落ち込んだことか。反省ついでに、黒沢清の「トウキョウソナタ」を封切りで見逃したのは最大の汚点であった。見ようと思えば見れる環境に住んでるのに。これではシネフィル失格だよ本当に。

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2008年12月22日 (月)

「白い馬」(アルベール・ラモリス)

「赤い風船」のアルベール・ラモリス監督作品をもう1本。1953年のカンヌ映画祭でグランプリ、他にもジャン・ヴィゴ賞など受賞した名作「白い馬」1953年)。舞台は南仏の湿地帯。牧童たちから追われる白い荒馬と、漁師の少年の交流を描く瑞々しい短編。1時間足らずの短編だが、映画的としか言いようの無い充実しきった時間に満足満足。逃げる白馬と、追跡する牧童たちの疾走はまるで西部劇のごとく純粋なアクションの醍醐味を味合わせてくれる。モノクロームの映像もまた忘れ難い。

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2008年12月14日 (日)

「赤い風船」(アルベール・ラモリス)

アルベール・ラモリス監督「赤い風船」見る。1956年度カンヌ映画祭短篇グランプリ受賞作。少年が学校へ行く途中、街灯にひっかかっている赤い風船を開放したことから、少年と風船の交流が始まる・・・というファンタジックな作品。赤い風船は、小犬みたいに少年にどこまでもついてくる。そのいじらしさ。パリの街頭を捉えたカメラの生々しい臨場感。学校のいじめっ子たちが風船を割ろうと大挙して追いかけてくる場面の、路地を逃げ回る少年と暴徒と化したいじめっ子たちの追いかけっこの迫力。そしてラストの展開には仰天。いやーこれいいわ。珠玉の短編とは正にこれ。素晴らしい。

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2008年12月11日 (木)

「レッドクリフ Part I」(ジョン・ウー)

 札幌出張。仕事を終えて、夜にぽっかりと時間が空いたので、札幌駅の駅ビルにあるシネコン、札幌シネマフロンティアにてやっとこさ「レッドクリフ Part I見る。いきなり三国志ってのには面食らうが、何しろジョン・ウー校長だ。上映時間145分、思いっきり直球勝負の合戦絵巻で、ウー校長の仰々しい演出は内容に上手くハマってたと思う。多彩なアクションの数々(アクション監督はコーリー・ユン)には惚れ惚れ。イイ顔続出の俳優たちを見てるだけでも楽しかった。しばし嫌な仕事の憂さを晴らすことが出来た。

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2008年12月10日 (水)

ムーンライダーズ moonriders Gig /Tokyo,Round and Round 2008(SHIBUYA-AX)

仕事早退して上京。SHIBUYA-AXにて我が最愛のロックバンド、ムーンライダーズのライブmoonriders Gig /Tokyo,Round and Round 2008。先日の大貫妙子コンサートと同様、客層はまたしても高く、会社の上司みたいなおじさんもちらほら。1年ぶりの生ライダーズなんでもうワクワク。

1曲目は何とまあ「コウモリがとぶ頃」!しかもへヴィかつサイケデリックでうねりのある演奏ぶりは気合い充分。20分にも及ぶ演奏からはライダーズが年季の入ったライヴバンドであることを痛感させられる。2曲目は「超C調」、3曲目は「僕は走って灰になる」と、最近のライブでは聴いたことのない曲が続いて嬉しい。

 とある冬の街角で 僕は君に電話した 

 逃げ道なんかないことを 僕は君から教わった

 とある冬の街角で 朝がコートに凍りつく 

 君は駆けても豚だけど 僕は走って灰になる

  (「僕は走って灰になる」)

次は各メンバーがそれぞれヴォーカルを担当しての曲が続く。まずはギターの白井良明氏が「Sweet Bitter Candy」。キーボードの岡田徹氏が「ぼくはタンポポを愛す」。シングルのカップリング曲でマイナーな1曲なんだけど、この曲好きなんだよなあ。ベースの鈴木博文氏が「僕の努力」。これまたマイナーな渋い1曲。バイオリン&トランペットのくじら氏が「最後の木の実」を。そう言えばこれクリスマスソングなのな。ドラムのかしぶち哲郎氏のコーナーが無かったのが残念!

 ジングルジャングル鳴り響く 空っぽの部屋の暖炉には

 僕の幽霊がサンタクロースに変装して待っている

  (「最後の木の実」)

 続いては最新曲が2曲。来月ネット配信される新曲「恋はアマリリス」。随分メロウな曲調で。続いては先日配信されたばかりの「Tokyo, Round & Round」。こっちはいかにもライダーズっぽい人懐っこい感じのロックンロール。続いて06年の傑作アルバム『MOON OVER the ROSEBUD』から「Rosebud Heights」と「Cool Dynamo, Right on」。慶一氏作詞の凄くいい曲。どっちも大好き。

 ここからはラストに向けて演奏はヒートアップ。「Modern Lovers」はスカ調のアレンジで博文氏がヴォーカルを担当。ハンドマイクで歌い、ブルースハープを吹きまくり、ステージはもちろん客席の間を走り回り、ステージに寝転がって歌い、と大活躍。本編ラストは「彼女について知っている二、三の事柄」。

 クローズ・アップ! 見ろよ 俺の手のひら 夜の影染み込んで

 ラブシーンまでに お前の首に 俺の指が輪を作る

  (「彼女について知っている二、三の事柄」)

アンコールはまず「BEATITUDE」。この曲は(ライダーズにしては)ストレートなサウンド&歌詞のメッセージソングで、客席は大盛り上がり。その後はくじら氏のヴァイオリンに合わせて、客席に下りた慶一氏らがお客さんと輪になってぐるぐる走り回る。次は「シリコンボーイ」~「Video Boy」~「火の玉ボーイ」の「ボーイ」3連発メドレー。ラストはポップなクリスマスソング「スプーン一杯のクリスマス」で締め括る。ああ、もっと聴いていたかったよ。

 戦うなら 快楽の邪魔する奴と 

 祈るなら 胸の中の自由さに

 夢の数だけなら 負けはしない 

 傷の数を数えたら十万億

 届けよ Beatitude カルマにまみれて  (「BEATITUDE」)

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2008年12月 8日 (月)

「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」(ベン・ステイラー)

仕事明け、最寄のシネコンへ。レイトショーでベン・ステイラー監督・主演「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」見る。ベン・ステイラーといえば前作「ズーランダー」がツボを押さえた快作だったので、今回も期待して劇場に足を運んだ。

ベトナム戦争の英雄(ニック・ノルティ)の回顧録「トロピック・サンダー」が映画化されることになった。出演は落ち目のアクション俳優(ベン・ステイラー)、下ネタで人気のコメディアン(ジャック・ブラック)、成りきり演技で知られるオーストラリア出身の名優(ロバート・ダウニーJr.)、黒人ラッパー(ブランドン・T・ジャクソン)。俳優たちのワガママで撮影は難航、予算オーバーの事態に陥り、監督(スティーヴ・クーガン)は窮地に立たされる。困り果てた監督は俳優たちを東南アジアのジャングルに放り込み、ドキュメンタリー的手法で撮影を試みる。何とそこは麻薬組織が支配する本物の戦場だった・・・。

これは期待通りの快(怪)作! 「地獄の黙示録」(及びそのメイキング「ハート・オブ・ダークネス」)等、様々な戦争映画のパロディを盛り込みつつ、ハリウッドの映画製作を痛烈に風刺したブラックコメディ。いやあ笑った笑った。黒人ラッパーがアルパ・チーノという名前だったり、冒頭のニセ予告編など小ネタも充実。アクション演出は気合入ってて迫力充分。俳優陣は皆素晴らしいが、特にロバート・ダウニー・Jr演じる演技派俳優が最高におかしかった。何しろ、黒人の軍曹に成りきるため手術で皮膚を黒くしてしまったという設定で、ほぼ全編黒人役で押し通すのだ。あまりに過剰な演技に、黒人ラッパーから「このコアラ臭いニガーめ!」などと罵られるのがおかしい。あ、後は某超大物スターの唖然とするような熱演ぶりにも感動した。彼が踊り狂うエンデイングクレジット(デザインはカイル・クーパー)もサイコー。

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2008年12月 7日 (日)

「ラスト、コーション」(アン・リー)「緯度0大作戦」(本多猪四郎)

何かちゃんと映画っぽい映画(ってのも変な言い方だが)を見たくて、アン・リー監督「ラスト、コーション」(2007)をレンタル。

第二次大戦中、日本軍占領下の上海が舞台。抗日運動に身を投じたヒロイン(タン・ウェイ)は、日本軍に協力する特務機関のリーダー(トニー・レオン)を暗殺する為に色仕掛けで近づいていくが・・・。

何か違うなあこれ。歴史ドラマなのかサスペンスなのか人間ドラマなのかエロ映画なのかどっちつかずの作りがもったいない。もっと濃厚な映画かと期待してたらちょっと薄味だったなあ。ヒロインの丸顔がどうもお話にそぐわない気がした。美術や音楽などいかにも映画っぽい画面作りは期待通りだったし、何しろご贔屓のトニー・レオン主演なので最後まで楽しめたのではあるが。良かったのはラスト。抗日運動のレジスタンスたちが処刑される(であろう)暗闇の絶望的な深さ、あのクレーンショット故に嫌いになれない映画ではある。

 続けて、往年の東宝特撮映画「緯度0大作戦」(1969)見る。監督本多猪四郎、音楽伊福部昭、特技監督円谷英二とお馴染みのスタッフ。日米合作なのでジョセフ・コットン、宝田明、岡田真澄、リチャード・ジャッケルら日米混合キャスト。ジョセフ・コットンの吹き替えが納谷悟朗というのも楽しい。リチャード・ジャッケルは「特攻大作戦」とかオルドリッチ作品で見かけた顔だ。

 海底に作られた平和な理想郷「緯度0」を守る潜水艦アルファー号の艦長(ジョセフ・コットン)と、理想郷を狙う悪の博士の攻防を描く。本多監督の東宝特撮映画の中では決して出来のいい方ではないと思うが、怪獣映画ではなくてSF映画寄りの作りになっているのが新鮮であった。何故か女医さんがビキニ姿だったり、アダルトテイストも少々。潜水艦の海中戦はトクサツ好きにはこたえられない見せ場であった。まあまあ。

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2008年12月 6日 (土)

空気吸うだけ

友人のギニー師がブログ「ギニー・オン・ザ・ウォール」で高橋幸宏の「EVERYDAY LIFE」を取り上げていて、中でおいらのことも書いてくれて嬉しかった。http://guineaonthewall.at.webry.info/

「実はこれら心痛3部作がリリースされた当時、20代前半だった頃、1年に1回発行される同人誌というのを仲間内で作っていた。その中で今年のベスト10という映画評やレコード評などのページがあったのだが、友人であるキンスキーさんはリアルタイムで高橋幸宏心痛3部作について毎年的確な内容の文章を載せてくれていた。若くしてすでに彼も心痛していたのだろうか。」

 心痛、してたよね、やっぱり。心痛しない奴なんか信頼できるものか。

 さておき、幸宏の「心痛3部作」の中ではやはりA DAY IN THE NEXT LIFEが大好きで、今でもたまに聴いてます。冒頭のニール・ヤングのカヴァーもいいし、盟友の鈴木慶一作詞のクリスマスソングもいい。でも何と言ってもハイライトは「空気吸うだけ」だろう。

♪ 切なくない 信じてない

夢なんてない 傷つかない

希望はない 未来もない

悲しくはない 愛さえもない

あんな風にもこんな風にも 生きたくない

昔風にも今風にも 生きたくない

涙あふれる 夜がある

痛みを止める 嘘もある

だけど今の君は  生きているから 空気を吸うだけ

 ・・・。やはりこの歌詞は凄すぎる。3部作が出た90年代前半と今を比べるならば、心痛の度合いは10倍増しってな感じなんだが、今やそれだけじゃ済まない40代。3部作1作目「BROAD CAST FROM HEAVEN」に収録された「REHABILITATION」の心境である・・・って当時も同じこと書いてたかも。

♪ 自分を見ていなくちゃ 自分を救わなくちゃ

  君を見つめなくちゃ 僕らを救わなくちゃ

自分を救わなくちゃ、君を見つめなくちゃ、って・・・。うう(涙)。

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2008年12月 3日 (水)

「Tokyo,Round and Round」(ムーンライダーズ)

 いよいよ活動再開のムーンライダーズ。3ヶ月連続で新曲をネット配信するのだという。かつてライダーズは、かなり早い時期(90年代後半)に新曲をネット限定で無料配信するという事を行ったが、その曲がまた「死ぬまで小便し続ける」だの「小便主義」だの困惑させられるような曲だったのを思い出す。まだネット配信が一般的ではなかった頃の実験的な試みであったのだとは思うが、あれには参ったなあ。

 で、今回配信されたTokyo,Round and Round(作詞/鈴木慶一、作曲/岡田徹)は予想以上にポップなナンバーで一安心。日本語のロック黎明期から「東京」で活動してきた生き残りの決意表明にも取れるような歌詞、おもちゃっぽいサウンドが面白い。3月にはニューアルバムが出るらしいので、是非ともこの曲のようなポップ路線で行って欲しい。

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2008年12月 1日 (月)

「大貫妙子 ピュア・アコースティック・ライブ&ネイチャー・トーク」(Zepp仙台)

仙台のFM局Date fm開局26周年記念イベント「大貫妙子 ピュア・アコースティック・ライブ&ネイチャー・トーク」。限定250500名の招待イベントで、妻が応募してくれて見事当選。仕事定時で上がり仙台駅へ。会場は東口のZepp仙台。客層は40代以上の女性がほとんどという感じで、思いっきりアダルト。シュガーベイブの頃から同時代的に聴いてるファンもいそうだ。

ライブは大貫さんのヴォーカルにピアノ、ドラムス、ウッドベースというシンプルな編成。バックのメンバーはフェビアン・レザ・パネ(p)、吉野弘志(b)、林立夫(ds)。演奏したのは全7曲。個人的には大貫さんの熱心なリスナーではないので知らない曲ばかりだったのだけれど、スタンダードナンバーを聴くような安心感があって心地良かった。大貫さんは年齢不詳の不思議な魅力を放っており、存在感のある歌声を生で聴けたのは嬉しかった。大貫さんのファンである妻は、珍しいユーミンのカヴァー「私のフランソワーズ」に喜んでいた。

後半はトークコーナー。Date fmが取り組んでいる宮城の環境保全キャンペーン「Forever Green」の一環としてのイベントなので、テーマはいわゆるエコ話。シンプルライフを送る大貫さんのトークからは、年齢相応の逞しさが感じられて面白かった。彼女は秋田に田んぼを持っていて、地元の農家の協力を得て無農薬でお米を作っているのだとか。インタビュアーに「売り出すとしたら何て名づけますか?」と聞かれて、あきたこまちならぬ「たえこ米」と答えてたのが可愛かった。

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