「はちみつぱいLive Box 1972-1974」DISC 1(はちみつぱい)
先日購入した「はちみつぱい Live Box 1972-1974」をやっと聴き始めた。DISC1を聴き終えたけれど、何しろ全9枚のBOXセットだからして、全部聴き終えるのはいつになることやら。
はちみつぱいは日本のロック史において「ムーンライダーズの前身バンド」または、「はっぴいえんどの弟バンド」、といった説明をされることが多い。1971年から1974年までの活動期間において、オリジナルアルバムは「センチメンタル通り」(1973年)たった1枚のみ。後はライヴ音源を集めた「はちみつぱい セカンドアルバム -イン・コンサート-」、一度だけの再結成ライヴを収録した「9th June 1988 はちみつぱい Live」があるのみ。もちろん活動当時をリアルタイムで知っている訳もないので、はちみつぱいの実態はどうにも把握し難いところがあった。そこにきてこのBOXセットの登場である。活動期間を網羅するライヴ音源の集大成なので、はちみつぱいの全容を理解するにはうってつけの内容である。
DISC1は1972年1月東京草月会館、同年9月札幌大谷会館でのライヴが収められている。解説によると72年初めは鈴木慶一、渡辺勝、本多信介、武川雅寛、和田博巳、かしぶち哲郎、と主要メンバーが固まり、本格的活動を開始した時期だったという。
東京草月会館でのライヴからは「こうもりの飛ぶ頃」「塀の上で」「煙草路地」の3曲が収録されている。グレイトフル・デッドから影響を受けたという「こうもりの飛ぶ頃」は後にムーンライダーズでも演奏されている曲で、即興演奏が延々続き15分にも渡る大作。即興演奏といってもデッドのようなくすぐったいようなふわふわしたギターではなくて、もっとゴリゴリした土臭い感じ。「塀の上で」はアルバム版とは微妙に歌詞が違うのが興味深い。
札幌大谷会館でのライヴはあがた森魚とのジョイントコンサートだったようで、解説によるとあがたの「乙女の儚夢」発売の前日だったという。録音状態はあまり良くないが、熱っぽい演奏が楽しめる。ここからは「こうもりの飛ぶ頃」「塀の上で」「ぼくの幸せ」「土手の向こうに」が収録されている。「ぼくの幸せ」は渡辺勝の脱退(8月)を受けて、慶一がヴォーカルを担当している。「土手の向こうに」はアルバム版よりゆったりしたテンポで、よりザ・バンドっぽい印象だ。
メンバーは当時20代前半だったと思われる。(写真を見ると長髪に口ひげで、時代性を伺える年齢不詳のスタイルなのだが) 唯一のオリジナルアルバム「センチメンタル通り」を聴いても若いんだか歳食ってんだか解らない感じであった。だが、このライヴの熱っぽい演奏からは、確かに若さが感じられた。パンクで反抗的な若さではなく、熱っぽい青さみたいなものが滲み出ている。そして何より、慶一のMCが若い!ちょっと不気味なくらいふにゃふにゃした声には驚いた。
ううむ、面白かった。DISC2以降も楽しみだ。
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