コメディ映画

2009年12月25日 (金)

「サーチャーズ2.0」(アレックス・コックス)

 アレックス・コックスの近作「サーチャーズ2.0」。売れない中年の俳優2人(デル・ザモラ、エド・パンシューロ)が、子役時代に撮影現場で脚本家に虐待された復讐を果たす為に旅に出る。娘を道連れに、目指すはモニュメントバレー。そこでは、件の脚本家(サイ・リチャードソン)がサイン会を行うというのだ・・・。

 さすらいの映画監督アレックス・コックスがB級映画の帝王ロジャー・コーマン製作の元で作り上げた1作。低予算は毎度のことだろうが、DV撮りというところに一抹の不安を覚えながら見始めた。

 一言で言うと、銃弾の代わりに映画のウンチクが飛び交う現代の西部劇、である。見ている方も「サーチャーズ?、ああジョン・フォードの・・・」てな具合についつい参加したくなる感じ。ウンチクと言ってもそれほど厳密なものではなくて、うろ覚えのまま適当にしゃべってるところもあっておかしい。西部劇の定番テーマ「復讐」への考察も面白い。コックスらしいシニカルなアメリカ批判もあり、ロードムーヴィーとしても十分楽しめる仕上がり。コーマン先生のチョイ役出演もありだ。映像にもちゃんと奥行きが感じられて、先述の不安など全く問題なしであった。クライマックスに繰り広げられる某超有名映画のパロディには唖然とすること請け合い。

 テーマは明快、独自の映像スタイルもある、お話も面白い、緩急自在の演出力もある、90分にまとめあげる構成力もある。アレックス・コックスの映画って普通に面白い映画なんだ。これは声を大にして言いたい。こういう「ちゃんとした」映画が撮れる監督に、誰かちゃんと金を出して、撮りたい企画をやらせてやれって。


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2009年4月15日 (水)

「奥さまは魔女」(ノーラ・エフロン)

 晩ご飯食べながらTVでやってた「奥様は魔女」BEWITCHED(2005年)見る。

 往年の人気ドラマ「奥様は魔女」がリメイクされることになり、落ち目のハリウッドスター、ジャック(ウィル・フェレル)にダーリン役のオファーが来た。主演映画がコケて焦るジャックは、このドラマで人気を取り戻す為、自分より目立たないだろうとサマンサ役に無名の新人イザベル(ニコール・キッドマン)を起用。ところがイザベルは普通の生活に憧れて人間界にやって来た本物の魔女だった・・・。

 「奥様は魔女」を踏襲するお話が本編と劇中劇の両方で展開、TVドラマ界のバックステージもの的趣向も盛り込まれ、ファンタジー仕立てのラブコメとしては(ちょっとだけ)凝った作りでまあまあ面白い。主演はニコール・キッドマン、相手役は人気コメディアン(らしい)ウィル・フェレル、脇にはマイケル・ケインとシャーリー・マクレーンの熟年カップル。ジャックのマネージャー役で「天才マックス」ことジェイソン・シュワルツマンの姿も。

 正直言って、二コール・キッドマンのカマトト(死語)ぶりがキツかった。普通に彼女のファンである俺が見てもかなりキツいんだから。サマンサお馴染みの鼻ピクピクや、長身ではしゃぎまわる姿など、痛々しいほどであった。この役を演じるには年齢的にも本来のキャラクターからいってもちょい無理があるという気がしたなあ。

 この映画の見所は意外や相手役のウィル・フェレルであった。彼はアメリカでは人気のコメディアンだそうだが、チェビー・チェイス風というかサタデーナイトライブテイストというか、外した間でボケる芸風はいまひとつ馴染みにくいものがある。ゴリラめいた顔と長身、ロン・パールマンを思いっきりスマートにしたようなルックスも何か違和感がある。この映画においてはウィルの違和感こそが面白かった。ウィルが何かギャグをかます度に、「ハリウッドの人気女優主演のファンタジックなラブコメディ」という体裁がバラバラに壊れてしまいそうな危なっかしい感じがしてスリリングであった。

 

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2009年4月 9日 (木)

「僕らのミライへ逆回転」(ミシェル・ゴンドリー)

 昨年劇場で見逃していたミシェル・ゴンドリー監督「僕らのミライへ逆回転」BE KIND REWIND(2008年)をようやくチェック。予告編が楽しそうだったので、素直に期待して見始めた。本編と関係ないけど、この邦題は意味不明で最悪だな。

 今時DVDも置いてない古ぼけたレンタルビデオ店が舞台。店長(ダニー・グローヴァー)は、街の再開発で市から立ち退きを言い渡されて悩んでいた。ある日、店長の留守を任された店員マイク(モス・デフ)は大張り切りで仕事に励むが、常連客のジュリー(ジャック・ブラック)のせいで店のビデオが全て消去されてしまった。常連客のおばあさん(ミア・ファロー)から「ゴーストバスターズ」を見たいと要求されたマイクは、ジュリーとともにホームビデオで勝手にリメイク。「スウェーデン製のリメイク版だ」と偽って貸し出した。苦情が来るかと思いきや、近所の話題になり、調子に乗ったマイクたちは自作自演で次々と名作映画をリメイクし始めるのだが・・・。

 リメイクっていってもその辺のガラクタやダンボールで扮装してホームビデオで撮影した、いわゆる「映画ごっこ」みたいなもの。細部に凝ったオタク臭いものではなく、うろ覚えのまま適当に再現しているユルさがおかしい。その手作り感覚に溢れた撮影の様子は微笑ましく、映画作りの初期衝動というか、カメラ廻してると何してても楽しいというあの感覚はとても良く伝わってくる。「ゴーストバスターズ」「ロボコップ」「ドライビング・ミス・デイジー」「2001年宇宙の旅」とかメジャーなだけで何の脈絡も無いラインナップも適当で面白い。

 後半、著作権問題でビデオを差し押さえられた主人公たちは初めてオリジナル企画に挑戦する。ご当地出身(らしい)黒人ミュージシャンの伝記映画で、ご近所の人たちも手伝って盛大に撮影が行われる。この製作風景、本編映像も面白い。何しろ皆楽しそうなのがいいね。

 いよいよ店の取り壊しの日、映画の完成試写会が行われる。映画の関係者、街の人たち、取り壊しにやって来た市の職員たちまでもが感動して、拍手で主人公たちを出迎える。感動のラストシーン・・・。なのだろうが、映画作りの話からご近所の人情話にスライドする展開はちょっとノレなかったなあ。急に皆いい人みたいになるのが解せないし、取り壊されるのか否かという部分をきちんと描かず何となくいい話みたいな気分で終わるのはフェアじゃないと思う。映画作りの映画としても、ご近所の人情ドラマとしても中途半端な印象が残ってしまった。

 映画っていいものだ、映画は何かを変えられる。ミシェル・ゴンドリーは映画の力を信じている・・・のかもしれない。でも、正直言って、俺はどうにも落ち着かなかった。素直に感動できなかったんだよ。何か胡散臭い気がして。「映画の力を信じてる」のではなくて、どこか「映画ってちょろいじゃん」と甘く見ているようなミシェル・ゴンドリーの思い上がりを感じてしまうのだな。考え過ぎかなあ。そもそも、あいつらビデオ撮りっぱなしで編集もしないで貸し出してるぞ。そんなの面白いわけないだろって。いくら映画の嘘だっていっても。

 さておき、自分なら何をリメイクするか考えてみるのは面白いかも。そうだなあ、「デスレース2000年」とかどうよ。「オーメン2」とか。思い出してみると、自分が学生時代に作った自主映画「血とダイナマイト」ってのがあったが、あれはモロにスウェーデン製だったなあ。マカロニウエスタンのスウェーデン製リメイク。

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2009年1月24日 (土)

「わんぱく戦争」(イヴ・ロベール)

 フランス映画の名作「わんぱく戦争」LA GUERRE DES BOUTONS1961年)見る。フランスの片田舎で、隣り合う村の子供たちがケンカに明け暮れる毎日を描く。子供たちが戦利品として相手のボタンを奪うので、原題は「ボタン戦争」。

 学校が終わると野山を駆け回り、空き地に秘密基地を作って、他校の子供たちとケンカして・・・などという最早ありえない子供像なんだろうなあと思いながら見ていた。俺らは(現在40代前半)かろうじてそんなことやってたけど。そもそも「わんぱく」なんて言葉、死語だよなあ。映画はノスタルジーを誘う部分もあるけど、そんなこととは別に映画的活力に溢れ、大笑いできる見せ場もたくさんあって(全裸で奇襲攻撃をしかける場面は爆笑)、今見ても楽しめたし、きっと10年先に見ても同じように楽しめることだろうと思う。

監督は本作や続編「わんぱく旋風」、「ぐうたらバンザイ!」などで知られるイヴ・ロベール。のんきで大らかな作風はとても楽しい。「大人は判ってくれない」田舎版みたいな苦々しい一面もあって面白かった。敵対するもの同士が再会し、一瞬で仲良くなるラストは大好きだ。

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2009年1月12日 (月)

「御冗談でショ」(ノーマン・Z・マクロード)

明日からの仕事に備える為、マルクス兄弟で元気を出すことにした。久々に「御冗談でショ」 HORSE FETHERS 1932年)再見。この邦題がまたイイね。

Img_4 パラマウント時代のマルクス兄弟(グルーチョ、ゼッポ、ハーポ、チコ、の4人時代)はやっぱり抜群に面白い。矢継ぎ早に繰り出されるギャグのスピード(1932年の映画だよ!)は凄まじい。大学の学長に就任したグルーチョが就任演説で早速「何でも反対~」などと歌い踊り全てをコケにしまくるのがオープニング。後はもぐり酒場での珍問答から、フットボール試合のクライマックスまで、上映時間67分は正にあっという間。

ちなみに、ウディ・アレンが自作で引用した「世界中がアイ・ラブ・ユー」の原曲はこの映画から。兄弟それぞれのバージョンで聴けるのも楽しい。

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2009年1月11日 (日)

「こねこ」 (イワン・ポポフ)

TVでロシア映画「こねこ」THE KITTEN (1996)見る。「こねこ」と言えば、今から10年くらい前に東京に住んでた頃、行きつけの飲み屋のおねーさんが最近見た映画と言うことで挙げてたっけ。(ちなみに「こねこ」の他に挙がったタイトルはトニー・ガトリフの「モンド」と井口昇の「クルシメさん」であった。嗚呼中央線のサブカル女子よ!)

「こねこ」は、主人とはぐれた子猫チグラーシャが冬のロシアの町を彷徨い、猫好きの人々や沢山の猫たちと交流しながら、やがてご主人様の元に戻るまでを描くほのぼの系。84分という上映時間も短くて丁度良い。他愛も無いと言っちゃそれまでだけど、まあお正月らしくていいかもだ。全編様々なバリエーションの猫たちが登場し、一緒に見ていた妻(←猫好き)は萌え狂っていた。

さてこの映画で最も印象に残るのは件の子猫チグラーシャではない。子猫のご主人様である音楽家一家でもない。脇役の、古アパートの屋根裏で沢山の猫と暮らす中年男だ。この男は街頭で新聞を売ったり、掃除を請け負ったり、駅で猫と芸をしたり、半端仕事で食いつないでいるらしい。どうやら猫とサーカスで芸をするのが夢のようだ。子猫のご主人様である金持ちの音楽家一家と正反対の惨めったらしいその生活ぶり。髭面にどことなくマイケル・J・ポラードっぽい曖昧な表情を浮かべた男は、猫たちに囲まれている時が一番嬉しそうで、猫たちも彼と居るのが好きらしい。ほのぼの系映画らしからぬ暴力沙汰に巻き込まれて病院送りになるが、映画のラストでは無事猫たちと再会。ホっとしたよ。

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2008年12月31日 (水)

「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」(エドガー・ライト)

これだけは何とか年内に見ておきたかった「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」。当初日本公開未定だったのだが、心ある映画ファンの署名運動により劇場公開にこぎつけたといういわくつきの1本。監督エドガー・ライトと主演サイモン・ペッグは「ショーン・オブ・ザ・デッド」の名コンビ。「ショーン・オブ・ザ・デッド」はジョージ・A・ロメロのゾンビ映画への真摯なオマージュで泣かせてくれた。

ロンドンで活躍する優秀な警察官ニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)は同僚たちの反感を買い、のどかな田舎町に左遷されてしまう。事件など何も起こらない平和で閉鎖的な田舎町でパワーを持て余すニコラス。そんな中、不審な死亡事故が相次いで発生、単独で捜査を進めるニコラスだったが・・・。

さすがはゾンビ映画のパロディで注目されたコンビだけに容赦ないスプラッター描写が連発される。というか血塗れギャグはさすがモンティパイソンのお国柄と言うべきか。その辺好き嫌いは分かれるであろうが、これは映画マニアなら感涙必至の痛快アクションコメディだ。面白かったー。凝った編集テクニックは往年の岡本喜八ばりの快テンポ。意外な展開を見せるお話も面白いし、アクションも気合入っててサイコー。特にクライマックスの銃撃戦のヒネった面白さは類を見ない。イギリス映画なんで、前作「ショーン・オブ・ザ・デッド」同様にパブで酒飲む場面がいい味を出しているのも好きだ。バックではXTC、キンクス等ブリティッシュロックがガンガン流れるのも楽しい。等など、いくらでも喋りたくなるのだ。ああ、これは部屋で1人で見るんじゃなくて、友人たちと皆でワイワイ言いながら見たかったなあ。

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2008年12月 8日 (月)

「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」(ベン・ステイラー)

仕事明け、最寄のシネコンへ。レイトショーでベン・ステイラー監督・主演「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」見る。ベン・ステイラーといえば前作「ズーランダー」がツボを押さえた快作だったので、今回も期待して劇場に足を運んだ。

ベトナム戦争の英雄(ニック・ノルティ)の回顧録「トロピック・サンダー」が映画化されることになった。出演は落ち目のアクション俳優(ベン・ステイラー)、下ネタで人気のコメディアン(ジャック・ブラック)、成りきり演技で知られるオーストラリア出身の名優(ロバート・ダウニーJr.)、黒人ラッパー(ブランドン・T・ジャクソン)。俳優たちのワガママで撮影は難航、予算オーバーの事態に陥り、監督(スティーヴ・クーガン)は窮地に立たされる。困り果てた監督は俳優たちを東南アジアのジャングルに放り込み、ドキュメンタリー的手法で撮影を試みる。何とそこは麻薬組織が支配する本物の戦場だった・・・。

これは期待通りの快(怪)作! 「地獄の黙示録」(及びそのメイキング「ハート・オブ・ダークネス」)等、様々な戦争映画のパロディを盛り込みつつ、ハリウッドの映画製作を痛烈に風刺したブラックコメディ。いやあ笑った笑った。黒人ラッパーがアルパ・チーノという名前だったり、冒頭のニセ予告編など小ネタも充実。アクション演出は気合入ってて迫力充分。俳優陣は皆素晴らしいが、特にロバート・ダウニー・Jr演じる演技派俳優が最高におかしかった。何しろ、黒人の軍曹に成りきるため手術で皮膚を黒くしてしまったという設定で、ほぼ全編黒人役で押し通すのだ。あまりに過剰な演技に、黒人ラッパーから「このコアラ臭いニガーめ!」などと罵られるのがおかしい。あ、後は某超大物スターの唖然とするような熱演ぶりにも感動した。彼が踊り狂うエンデイングクレジット(デザインはカイル・クーパー)もサイコー。

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2008年11月 8日 (土)

「スウィングガールズ」(矢口史靖)

ぴあフェス出身の矢口史靖監督のヒット作「スウィングガールズ」2004年)。TV放映されたんでようやく見た。個人的に矢口監督のスカした感覚というか、「俺ってセンスいいでしょ」と言いたげな演出がどうも好きになれず、今まで見てなかった。「ウォーターボーイズ」も途中で耐えられなくなって止めてしまったっけ。

舞台は東北の片田舎(「○○だずー」何て言ってるから山形か)。補習授業をサボる目的でビッグバンドに参加した落ちこぼれ女子高生たちが、次第にスウィング・ジャズの演奏にハマっていく姿を描く。上野樹里、貫地谷しほり、本仮屋ユイカ、平岡祐太ら若い出演者の力の抜けた演技、東北の景色、ストレートな物語が上手い具合に噛み合って、まあまあ楽しめた。演出のタッチも思ったより嫌味じゃなくて良かった。クライマックスの演奏場面(上野樹里ら出演者は数ヶ月の猛特訓をして楽器を全て吹替えなしでこなしたという)は素直に盛り上がる。時折音楽の話から脱線するのと、竹中直人演じる先生のエピソードが中途半端なのがマイナス点。谷啓のワンポイント出演は嬉しかった。

さておき「世の中には2種類の人間がいる」云々という「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」の引用が繰り返し出てくるのはちょっといただけないなあ。あれ高校生のガキに言われるとイラっとするよ。矢口監督、ああいうの不用意にやっちゃうから好きになれないんだよなあ。

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2008年8月18日 (月)

「マペットめざせブロードウェイ!」(フランク・オズ)

TV番組「セサミ・ストリート」に登場するカエルのカーミットは昔から好きなキャラクターだった。愛らしいデザイン、マペット特有の何ともいえない妙な動きには心奪われるものがあった。カーミットのオリジナルキャラクターは、ジム・ヘンソン(「ダーク・クリスタル」「ラビリンス/魔王の迷宮」等で有名なマペット師)が高校時代に母親の緑色のコートを材料に作ったものだという。

何年か前、夢にカーミットが出てきて二人で酒を酌み交わした。肩を組んで生ビールのジョッキを掲げて記念撮影をする場面で夢は終わったのだが、目覚めてからも本当にその写真が存在するのではないかと思うくらいリアルな楽しい夢であった。以来、自分の中でカーミット熱が再燃。玩具屋を通る度に、夢の中の写真を再現できる位大きなカーミット人形を売ってないか探している。

さて「マペットめざせブロードウェイ!」(1984)。監督のフランク・オズはジム・ヘンソン同様にマペット師出身で、「セサミ・ストリート」や「スターウォーズ」のヨーダの操演で有名。映画監督としてはリメイク版「リトルショップ・オブ・ホラーズ」 (1986)、「ビッグムービー」(1999)、「スコア」 (2001)といった佳作を手掛けている。「マペットめざせブロードウェイ!」(1984)はオズの単独監督デビュー作である。盟友ジム・ヘンソンは製作総指揮としてクレジットされている。

映画はカーミットやミス・ピギーらお馴染みのキャラクターたちがミュージカルでブロードウェイの舞台を目指すというお話。TV番組「セサミ・ストリート」は基本的にスタジオのセット撮影だが、本作はちゃんとした劇場用作品なので街頭のロケーションもふんだんに盛り込まれている。N..の大通りでマペットたちがひょこひょこ動き回るのが何ともいえずおかしい。カーミットは劇作家の役で、ほぼ主役。やっと公演が決まったら交通事故に遭って記憶喪失となり失踪、騒動に拍車をかける。映画としてはまあ子供向けの域を出ていないと思うが、ニコニコ楽しめた。和むよ。ブルック・シールズ、エリオット・グールド、アート・カーニーらがカメオ出演。

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